オンプレのVMware ESXiからAWSに移行するときの費用計算

VMware ESXiにある仮想マシンをAWSに移行した場合の費用を計算する必要があったので、
そのときの備忘としてまとめます。

移行元のスペックは以下の通り。
■移行元のVM
CPUタイプ:AMD EPYC 7262
vCPU:4コア
メモリ:16GB
ディスク:1つ
ディスク割り当て容量:1000GB
ディスク実使用量:500GB
NIC:一つ(1Gbps)
バックアップ世代:日時 7世代

移行元と先でスペックは変えない想定です。


■1.インスタンスタイプの選定
以下URLにてvCPU数4とメモリ16(GB)を入力して、該当するインスタンスタイプを表示。
https://ap-northeast-1.console.aws.amazon.com/ec2/home?region=ap-northeast-1#InstanceTypes:

その中で下記の通り消去法でインスタンスタイプを絞りました。
 ・t系のインスタンスタイプはCPUにてベースラインとバーストラインがあり開発用途のため除外。
   https://dev.classmethod.jp/articles/ec2-t-or-m/
   https://aws.amazon.com/jp/blogs/startup/burstable-performance-instances/
 ・インスタンスストアは必要ないためそのインスタンスタイプは除外。
 ・m7iやm7の後ろになにもつかないのはインテルプロセッサ。移行元と同様のAMDを使うため除外。
   https://docs.aws.amazon.com/ec2/latest/instancetypes/gp.html
 ・m5nやm5znなどの追加機能がネットワーク強化のものも、そんな帯域は必要ないので除外。
   https://techblog.forgevision.com/entry/aws-ec2-instance-bgr


消去法でm5a.xlarge、m6a.xlarge、m7a.xlargeが残りました。
インスタンスタイプを選択するうえで下記URLのEBSとNICベースラインの確認が必要です。
https://docs.aws.amazon.com/ec2/latest/instancetypes/gp.html


M5a.xlargeのネットワークベース帯域幅は1.25Gbpsで移行元は1Gbpsのため問題ありません。



M5a.xlargeのEBSベース帯域幅は1085Mbpsですので問題ないです。

EBSの種類としてgp2とgp3がありますが、料金とスループットIOPSの変更が可能なgp3とします。https://repost.aws/ja/knowledge-center/ebs-volume-type-differences

IOPSとスループットのベースラインについては注意が必要です。

上記インスタンスタイプのベースラインについて帯域幅1085MbpsでIOPSは6000となっています。
そのベースラインをフル活用する場合EBSのgp3の調整が必要です。
gp3のEBSについて、ベースライン帯域幅125MB/s、3000IO/sです。つまり、インスタンスタイプのEBS仕様を最大限満たす場合は以下の通り設定EBS gp3の設定が必要です。

変更前
変更後


https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/emr/latest/ManagementGuide/emr-plan-storage-compare-volume-types.html


また、EBSについてEBS最適化というものを選択すべきだと思います。EBS最適化は、EBSボリュームへの読み書きが他のトラフィックと分離されて専用の帯域幅を持つということになります。非最適化の場合は分離されず帯域がベースライン使用できなくなります。
 https://blog.takuros.net/entry/20131121/1384991964


■2.費用見積
AWS pricing calculatorでスペックを入力して費用感を出していきます。

https://calculator.aws/#/createCalculator/ec2-enhancement

ロケーションタイプ:リージョン
リージョンを選択:アジア/パシフィック(東京)
EC2の仕様:
 テナンシー:共有インスタンス
 オペレーティングシステム:Linux
 ワークロード:一定の使用量
 インスタンス数:1
 EC2インスタンス:m5a.xlarge


お支払いオプション:オンデマンド 使用状況24Hours/Day


EBSオプション:
 各EC2インスタンスのストレージ:汎用SSD(gp3)
 汎用SSD(gp3) – IOPS:6000
 汎用SSD(gp3) – スループット:135
 ストレージ量:1024GB
 スナップショットの頻度:<空白>※ディスク使用量や増分バックアップ時の差分によって変わるため別途計算します

詳細モニタリング – オプション:
 モニタリングを有効にする:□ 

データ転送 – オプション:以下の通り

ただ、インターネット宛てのトラフィックは100GBまで毎月無料とのことだが、何が正解なんだろう。。
https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/free-data-transfer-out-to-internet-when-moving-out-of-aws/#:~:text=AWS%20%E3%81%AF%E3%80%81AWS%20%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%81%8B%E3%82%89,%E3%82%92%E5%AE%9F%E8%A1%8C%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

参考URL
https://pages.awscloud.com/rs/112-TZM-766/images/C2-07.pdf
https://dev.classmethod.jp/articles/ec2-t-or-m/

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